FAQ

平均的なヒト科の動物と青谷との違いがあまりにも大きいために、また見かけや印象で判断を誤る人が多い(と青谷は感じている)ために、良きにつけ悪しきにつけ、誤解や思い込みの犠牲になることが多いように感じます。実際より良く見られるという誤解すらあります。そこでこのFAQです。FAQと言っても、そういう体裁をとっているだけで、必ずしも全てが過去に質問という形で直接尋ねられた事柄ではありません。また、誤解とは関係なく、単なる理解(つまり、情報提供)のための項目もあります。

  1. 酒好きなんでしょう?(大きな誤解
    まったく飲まないどころか、実はまったく飲めません。アルコールアレルギーです。酒も酔っ払いも飲み屋も全部大嫌いです。基本的に僕の体にとっては酒は毒素以外の何物でもありません。さらに、そもそもそんな時間が有りません。酔っていたら勉強・研究もできませんから。ただし、これは研究・教育をしっかりとやって居る人が生き抜きや楽しみで飲むことを否定するものではありません。僕自身は他の形の息抜きを楽しむだけです。そういう訳ですので、誘わないでください。断るだけですし。ところで、そんな僕なのに酒粕は好きです。食べ過ぎると運転できなくなるので要注意なのですが。ついでに、タバコも吸いません。金が掛かる上、本人だけならともかく、他人の健康まで害するのですから、吸う理由がまったく無いと感じます。自分や周りの人が煙のせいで病気になれば、健康保険システムへの負荷もあると思いますし。
  2. 英語が好きなんでしょう?(大きな誤解
    英語ははっきり嫌いです。必要悪として泣きそうになりながら学んでいるだけです。親父が高校の国語科教員、祖父が神官という家庭環境から、国語は良くできたし好きでした。しかし、英語は中学時代から嫌いです。母語と違って文学作品を味わうような高いレベルでの言語活動が不可能だからです。中学・高校でも、「トムは三人のうちで一番背が高い。」(”Tom is the tallest of the three.”でしょうかね?)なんて言いたくもない、赤子じゃあるまいし、と大変不満でした。そもそも英語が好きなら理学部ではなく文学部に進んだと思いませんか?
  3. なぜそんな服装なんですか?
    (成文法の)法治国家において、何を着ようと法に抵触しなければ本人の自由ですが、そういう法的・哲学的理由は実はありません。面倒なので、洗濯・選択が必要になるまで毎日同じ物を着続けているだけです。簡単で楽で安いのでT-シャツとカジュアルパンツ。暑がりなのでしょっちゅう半ズボン。気持ちが悪いうえに、脳への血流を妨げるかも知れないのでネクタイは無し。要するに服装は天地の真理の追究にはまったく関係がないので、自分が着やすいものを着ているだけです。当然世の中は服装や外見で他者を判断・差別する人々であふれていますが、そういう馬鹿は糞くらえです。小学校で何を学んだのでしょうか?
  4. どうしてそんなに短気なのですか?
    僕の短気は赤ん坊の頃からだそうです。脳に錯綜電流が流れるようですが、何故かは分かりません。数年前には保険診療所の神経科に『怒りのマネジメント』の相談をし、しばらくDepakene (Valproic Acid)という薬をのんだこともあります。これは例えばてんかんの発作のある人が飲む薬だそうです。てんかんは有りませんが、怒りの発作はある意味良く似た現象らしいです。しかし、たいした効果は認められなかったので、今は医者も薬もやめています。私説ですが、精神科医であっても、僕のような変人の考えることは本当には理解できないので、治療も無理なのだと思います。脳科学の発展に期待しています。
  5. 高給取りのクセに!大きな誤解
    これは本当に大きな誤解です。例えば60歳で京大准教授の僕の年俸は税込みで820万円くらいですし、若くして教授になってもやめる頃の給料は1,200万円程度らしいです。820万円というと、高校の先生に軽く負けますし、裁量労働で残業手当がまったく無い事や勤め始める年齢が高い事もあって、同年齢の事務職員に負ける事もしばしばです。AERAの2010年9月20日号によると、
    法政大学職員:平均年齢 40.7歳,  平均年収 971.2万円
    となっており、60歳の僕は軽く負けているのが分かります。何れにせよ、青谷を含め、京大や東大の教員はむしろ薄給です。ところで、我々は貯蓄の多さでも知られているのですが、これはひとえに、多忙で金を使う暇がないこととmonk-like self-denial(修行僧のような自己否定=消費の誘惑に強い)のなせる業です。
  6. 血液型は?
    よく尋ねられるのですが、ABです。昔は秀才型と呼ばれていたそうですが、最近はABの評判も前ほど芳しくはないようです。いずれにせよ、Rh+でABです。
  7. 普通はそんなんちゃうやろ!(非常に正しい理解
    『普通』が統計学で言うところのmean, median, mode(s)等を意味するのであれば、全般的な青谷の描写としては、『普通はそんなんちゃう』は非常(非情?)に正確だと思います。とにかく感性・趣味・好みが社会の平均からかけ離れているのは、自分でも火を見るより明らかです。そもそも18歳の時に理学部に行って研究者になろうと考えるだけで既にminorityですので、その後の人生においても異端者であるのは、十分にうなづけるのではないでしょうか。ただ、僕が強く主張したいのは、『変わっている』には腫瘍のように良性と悪性があるということです。短気だったり他人のことが分からなかったりするのは明らかに悪い側面ですが、桁外れの集中力・継続力・執着力は当然プラスですし、規則を守る姿勢はもちろん良いことです。そもそも、京大に入ったり、企業なら(策謀ではなく純粋に能力により)どんどん出世したり、ノーベル賞を取ったり、イチローのような打撃技術を発揮したりするのは全て良いことでしょうが、当然『普通はそんなんちゃう』カテゴリーの事柄です。平均からずれること自体が問題なのではなく。ずれ方の方向性が問題なのです。

青谷正妥(あおたにまさやす)