「国際交流」に関するアンケートとその結果(第1回)
脇坂宗忠・山本由理・山崎梓・長澤慎介
須田理香・鈴木正人・石原香織・粟村聡資
私たちは、京都大学の学生の「国際交流」に対する認識を調査するアンケートを作った。 そして、主に一回生の学生に協力していただき、363人から回答を得た。アンケートの質問内容とその回答、そしてそれに対する私たちの考えなどを述べていきたいと思う。
質問T.@「国際交流」という言葉にどんなイメージをもちますか?
A具体的にどういうことが「国際交流」だと思いますか?
Bでは、あなたの身の回りで、上のような「国際交流」は行われていますか?
C積極的に国際化・国際交流に関わっていきたいと思いますか?
@の質問は、肯定:129 否定:106 中間:38 肯定+否定:20 という結果だった。肯定派の意見は「楽しそう」「視野が広がる」「これからの日本に必要である」等が多い一方、否定派は「抽象的である」「困難だ」「縁が無い」というものが多かった。
Aの質問は、一位:外国人との交流 二位:異文化の理解 三位:留学、ホームステイ、旅行 という結果だった。例外として、「まずは自国を知る」「柔軟な姿勢で自分に忠実に生きる」「日本で人と接する事と変わりはない」等の意見もいくらかあり、また素直に「わからない」という意見もあった。
Bの質問は、はい:80 いいえ:142 わからない:121 無効:20 となり、一方Cの質問は、はい:258 いいえ:86 無効:19 という結果だった。
これらの結果を見ていると、「楽しそうだが大変そう」と考える一つの傾向が浮かび上がってくる。Aの「まず自国を知る」等の国内視点の意見もその一端とみなせない事も無いし、何よりBCにおいて「国際交流が行われていない」「積極的に関わっていきたい」という意見が多いということが、それを物語っている。では何が国際交流を困難なものにしているのだろうか。そういった事もアンケート結果の発表とともに考えていきたい。
質問U.@(@)日本といわれて何を連想しますか?
(A)アメリカといわれて何を連想しますか?
(B)「国際交流」といわれて連想する国はどこですか?
A世界のどの地域を訪れてみたいですか?理由もあわせてお答えください。
@(@)第1位 閉鎖的 19人
第2位 母 国 16人
第3位 島 国 15人
以下、日の丸14、富士山12、お金、武士・侍、各11と続く。結果は、伝統的な日本文化を連想したものと現代の日本を連想したものと大きく二つに分類できた。前者の回答として、富士山、桜、舞妓、着物、武士、大和魂などがある。日本をよく知らない外国人は、日本といえばフジヤマ、ゲイシャ、サムライをイメージする人もいるが、日本人でさえ、昔の日本を日本らしいと考えがちなことが分かった。ある人の回答に「昔の日本を今の日本として紹介する国」とあった。まさにその通りといえる。後者の回答には、消極的、NOと言えない、混沌など批判的なものが多い。もう一つ注目すべきは日の丸を連想した人の多さである。日の丸・君が代の法制化について賛否両論飛び交う今、この結果を見る限り、定義はともあれ、日の丸が日本の象徴としてある程度根付いているといっていいのではないだろうか。
@(A)第1位 自 由 45人
第2位 星条旗 26人
第3位 大 国 24人
以下、クリントン大統領・ホワイトハウス19、強い、利己的、各17、銃、侵略国、各15、自由の女神14と続く。自由、強いなど抽象的なものも多かった。具体的なものでも、星条旗、自由の女神、ホワイトハウスなどアメリカを表面的、包括的に象徴するものがほとんどで、やはり、生活に密着した回答は少なかった。私達は、昔の日本を連想する外国人がいることに疑問を抱かずにはいられない。しかしこうして自分たちが連想してみると、よく知っているつもりが実はほとんど知らなかったことに気づく。私達も本当のアメリカの姿は知らないに違いない。イメージのアメリカと現実のアメリカ。このギャップを埋めるべく、アメリカの実情を知ることが必要である。非常に難しいことではあるが、これをアメリカのみならず他の国においても実践していくことこそが、真の国際理解、国際交流につながるのではないだろうか。
@(B)第1位 アメリカ 75人
第2位 中国 16人
第3位 イギリス 15人
以下,韓国、オーストラリア
上位の国は、日本との繋がりが強いだけでなく、メディアに頻繁に登場する国々であった。中でもアメリカは全体の約36%を占め、日米の交流の活発さを示す結果となった。また、「国を特定してしまっては、国際交流にならないのではないか」という回答もあり、国にこだわらない交流を考える人もいることがわかった。
A 第1位 ヨーロッパ 136人
第2位 アジア 98人
第3位 アメリカ 44人
以下、オセアニア、アフリカ
アメリカをヨーロッパとアジアが大きく上回る結果が出た。ヨーロッパを訪れたい学生のうち、全域と答えた人が最も多く,次いでドイツ、イギリスがあがった。理由で目立ったのは、文化や伝統への憧れ、自然美やドイツの環境政策への興味であった。アジアでは中国が最も多く、次いで東南アジア、インド等で、中国の歴史、文化をこの目でみたい、インドの神秘的な雰囲気を感じたいといった理由が多く見られた。北米では、その雄大な景色や進んだ学問への興味、そして憧れを理由に挙げる人が多かった。
訪れたいと答えた国の文化、自然環境に興味を持つ学生が大部分で、「本や雑誌で読んだり、テレビで見たりして興味を持った国へ、実際に行ってみたい」と思っているようだ。
次回も「『国際交流』に関するアンケートについて」の予定。