© 1999 Masayasu AOTANI
日本の国際化
<下> 留学・海外研修・M.S.Revolution京都大学留学生センター助教授
青谷正妥(あおたにまさやす)これまでは主に、日本人が外国人にどう接するべきかを見てきました。しかし、視点を変えるという意味で、海外で外国人として生活してみるのには大きな意義が有ります。学生の皆さんにイチオシとして特にオススメなのが留学と海外研修です。
まず留学ですが、日本の他大学を訪問するだけでも大変な勉強になるのですから、異国の教育法に直接触れる事は平面座標と立体座標の違い程の意味が有ります。人間には生来の怠け癖が有り、外的環境の強制が無いと、なかなか革命的なやり方など出来ぬものです。いやむしろその様なやり方に気が付かないと言う方が正確かも知れません。若い留学生に特に私が期待するものは、新しいアイデアを自分の物にし、そこから更に新しい物を作り出して行く、深いけれども柔軟な思考力です。他国のアイデアの利用・応用の旨さで有名な加工貿易の日本ですが、工業デザインの様な具体性の有る物に止まらず、もっと抽象的な物の見方・考え方といった面でも応用力を発揮して頂きたいのです。まだ実社会の「大人の常識」に毒されていない学生さん達に、大いに期待します。
とは言え、やはり文化は実社会に出て体験すべき物でも有り、大学生になられたらインターンシップと呼ばれている海外研修制度を利用し、ぜひ外国の企業や大学で働いてみて下さい。最近は
IAESTE(イアエステ)と呼ばれる物を始め、給料や奨学金付きの物がたくさん有り、航空運賃まで出してくれる場合も有ります。自分の場合も、自らの選択でそうなったのではないとは言え、大学での勉強に積み重ねた企業戦士としての経験が貴重な財産になっています。夏休みだけでも良いので、是非学生や旅行者以外の目でも異国の社会を見て下さい。自分は昨年五月に赴任以来、「普通はやらない事をやる」をモットーに新しい事を次々に手がけ、国際交流では京大百年の歴史に匹敵する事を一年でしようなどと意気込んでいます。歌手の
T.M.Revolution(西川貴教)は、英語の正否はともかく、Takanori.Makes.Revolutionだそうですが、自分はMasayasu starts a revolution.でM.S.Revolution(注:S.M.革命ではない)になりたいと願っています。しかしながらこの革命、自分が退官する2018年までに型が付きそうにはありません。よって、自分の始めた革命を現在中高生の皆さんに完結して頂くのが夢です。これからも金髪とスケボーを続けながら、大学の国際化・地域の国際化・日本の国際化・外国との交流・国民の意識改革に全力を尽くしていきたいと思っています。皆さんもそんなスケボーの自分を町で見かけられたら、「おっちゃん、こけたらあかんで」(いろんな意味で)と声援を送って下さい。では、皆様の御健闘をお祈りしてペンをおきます。 aotani@aoitani.net